こんにちは、とておです。
家電量販店に勤めて20年以上になります。
今回は下記の方々に向けて書いております。
- 一般の家電ユーザー
- 家電量販店に勤め始めた方
- これから家電量販店に勤める方
私の知識や意見が役に立てば嬉しいです。
今回の記事を読めば、
冷蔵庫の選び方と注意点が分かります。
結論を言うと、
近い将来の自分の生活環境・家族人数などを予想し、
そのうえで必要な容量と、必要な機能を選定しましょう。
容量
まず購入にあたり容量は大切です。
家族人数から計算する式がパナソニックHPにありました。
(70ℓ× 〇人 ) + 常備品100ℓ + 予備70ℓ
4人家族の場合
(70ℓ+4人) + 100ℓ + 70ℓ = 450ℓ
となりますが、
実際店頭ではもう少し大きい容量を選ばれる方が多いです。
感覚としては
常備品100→150リットルに変えた感じ
(70ℓ+4人) + 150ℓ + 70ℓ = 500ℓ
まとめると、
2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人 | |
目安容量 | 310ℓ | 380ℓ | 450ℓ | 520ℓ | 590ℓ |
余裕容量 | 360ℓ | 430ℓ | 500ℓ | 570ℓ | 640ℓ |
家族の年齢や生活スタイルによって違いはありますが、
コロナによる巣ごもりや物価高騰で、
買いだめする人が多くなってるのでしょう。
最近、冷凍庫の人気が出てきたのも同じ理由と思います。
冷蔵庫各部屋
冷蔵庫のそれぞれの部屋と特徴を紹介します。
冷蔵室
冷蔵室はだいたい2℃~5℃で冷やされています。
一番よく開閉する場所でもありますね。
扉
冷蔵室の扉には
片開(1枚扉)と、
センター開き(2枚扉・観音開き・フレンチドア)があります。
片開は容量500リットルくらいまで。
500リットルを超えるとセンター開きが主流です。
片開
メリット
- ドア側の収納スペースがフルに使える
- 開けた時に冷蔵室内の全体を見渡せる
- 横幅が600mmまでで収まります
デメリット
- 冷蔵庫前のスペースが扉横幅分ないと使いづらい
- 開ける時全開になるので冷気が逃げやすい
センター開き
メリット
- 冷蔵庫の前スペースが狭くても開閉できる
- 片方開けても冷気が逃げるスペースが狭い
デメリット
- 片方だけ扉を開けても全体を見渡せない
- ドア側の収納が小さく非効率
- 横幅が広い
棚
機種によって棚にも特徴があります。
例えば、最上段の棚
パナソニックは奥が使いにくいので、手前部分のみ使えるデザインにしています。
日立は最上段の棚を低めに設置し、奥まで使って欲しいという考えです。
棚の素材
安価なモデルだと冷蔵庫内の棚がプラスチック製です。
ある程度の上位モデルでは強化ガラス製です。
ガラス製の方が
掃除がしやすく、ニオイ移りも少なく、丈夫です。
棚の調整
折りたたんだり、高さを調整出来ると便利です。
鍋やスイカなど、大きいものを入れる時は
棚を変化させて収納できるととっても便利です。
温度調節
冷蔵室の温度帯はだいたい2℃~5℃ですが、
『強』『弱』で温度調節可能です。
- 強:中より2℃~3℃低温
- 弱:中より2℃~3℃高温
日立は冷蔵室をチルドの温度帯で使用する
まるごとチルドという機能があり
0℃~3℃の温度帯で使えます。
省エネの事を考えると『中』の設定が一番良いかと思いますが、
常備菜・加工食品・乳製品などを沢山収納したい人には、
まるごとチルド
良い機能だと思います。
チルドルーム
約0℃、凍る寸前の温度帯で保存する部屋です。
冷蔵室の一番下に設置されています。
- みそ・納豆など発酵食品
- ソーセージ・ハムなど加工食品
- チーズ・バターなど乳製品
上記食材を保存するのに向いています。
機種によって初期設定が何℃なのか確認が必要です。
初期設定が通常の冷蔵室と同じ2℃~5℃の機種もあります。
知らずにそのまま使っていると、
早く食材を傷める事になります。
パーシャルルーム
約-3℃、微凍結の温度帯で保存する部屋です。
冷蔵室の一番下に設置されています。
- 肉
- 魚
を保存するのに向いています。
チルドルーム同様、
機種によって初期設定が何度なのか確認が必要です。
初期設定が通常の冷蔵室と同じ2℃~5℃の機種もあります。
知らずにそのまま使っていると、
早く食材を傷める事になります。
チルドルームとパーシャルルームは両方ある機種と
1ルームしかなく、どちらかの温度帯を選ぶ機種があります。
製氷室
自動で氷を作る自動製氷機能がある冷蔵庫で
400リットル以上の容量があればだいたいあります。
冷蔵庫内の給水タンクから作った氷を保存する専用の部屋です。
給水タンクやパイプの掃除がし易い機種が人気です。
機種によっては自動製氷を停止して、
冷凍庫として使用できる機種もあります。
その場合、-12℃以下と冷凍室より温度帯が高いため
長期保存には向かないので要注意です。
野菜室
設定温度帯は機種によって違いますが、
2℃~8℃くらい。
冷蔵室と同じか少し高い温度です。
冷蔵室との違いは
- 湿度を保てるようになっている
- 野菜を腐らせる原因となるエチレンガスを抑制する機能がある
など野菜保存に特化した機能があります。
また、野菜室に2ℓペットボトルを入れられるスペースがあります。
この場所は、同じ野菜室内でも
湿度コントロールの外なので、野菜保存時には
ラップを使用するなど、ひと手間必要です。
上段冷凍庫
製氷室の隣にある、小さい冷凍室です。
大きい冷凍室に比べ設定温度は高めで、
設定温度はだいたい-16℃~-19℃くらいです。
大きい冷凍庫に比べ保存期間も短く
だいたい2週間くらいが目安です。
この部屋はメーカーや機種によって役割が少し違い、
三菱は『切れちゃう瞬冷凍』
パナソニックは『冷ます』『急冷』『急凍』の3役切替出来ます。
下段冷凍室
温度設定はだいたい -18℃~-20℃くらいです。
『強』『弱』で温度調節可能です。
- 強:中より2℃~3℃低温
- 弱:中より2℃~3℃高温
上段冷凍庫に比べ設置温度が低めで
保存期間の目安は1か月です
冷凍室の棚
冷凍室の棚にはメーカー独自の工夫がされており、
様々な大きさの物を効率よく整理できるようになっています。
3段引き出しになっていたり、
仕切りバーを自由度高く動かせて整理がしやすくなっていたりします。
冷凍庫には魚やカニなど大きなものから、
使いかけの小さなものまで様々大きさの物を入れます。
庫内で行方不明にならないように、
キチンと整理できる機種はとっても使いやすいです。
Wi-Fi接続
冷蔵庫もIoT家電化が進んでいます。
Wi-Fi接続設定することでスマホアプリで出来る事が増えます。
- ドアの開閉確認
- 温度設定
- レシピ検索
- 省エネ運転
- 庫内状況確認(カメラ搭載機種)
特にカメラ搭載機種ならお買い物先で冷蔵庫内の状況を
確認できるので、買いすぎや買い忘れが無くなります。
また、ドアの開閉確認が出来れば、
遠く離れたご家族の安否確認にも使えます。
今後、もっと色々な機能の進化が期待できます。
設置スペース
冷蔵庫のは左右上などに最低限の空きスペースが必要です。
簡単に以下にまとめます。
主に400ℓ以上の機種 | 一部200ℓ以下の機種など | |
右空きスペース | 5mm | 30mm |
左空きスペース | 5mm | 30mm |
上空きスペース | 50mm | 300mm |
後ろ空きスペース | 0mm | 60mm |
あくまでも目安です。
機種によって違いがありますので、
購入前に確認が必要です。
搬入経路
購入前には設置場所だけでなく、
搬入経路も確認が必要です。
左右か奥行きよりも10cm(5cm+5cm)余裕があれば
搬入できると思います。
廊下に分電盤や出っ張った照明器具がある場合は、注意が必要です。
また階段で上げる場合は、高さも注意が必要です。
階段で搬入出来ない場合はクレーンで吊るか、
ロープで引き上げる必要も出てきます。
購入前には店員さんに相談してみて下さい。
不安ない場合は下見してもらいましょう。
購入には時間的余裕を持ちましょう
冷蔵庫は毎日使用するもので、無いと大変困ります。
注文後、当日中に家に届くことは少なく
1~2日は納品までにかかります。
場合によっては1か月以上かかる事もあります。
現在の使用中の冷蔵庫が10年前後使用していて
少しでも異変を感じたら購入を意識した方が良いです。
壊れてからでは、納品まで冷蔵庫が無い生活をしなくてはいけません。
引っ越しなどで新規に購入する場合でも、
希望日の1か月前までには注文した方が良いです。
品薄で納期間に合いませんと言われたら、
冷蔵庫の無い生活をするのは大変不便です。
まとめ
冷蔵庫は10年前後、毎日使用するもので、
無いと困る家電です。
近い将来の自分の生活環境・家族人数などを予想し、
そのうえで必要な容量と、必要な機能を選定しましょう。
例:3人家族の場合の目安
(70ℓ×3人)+100ℓ+70ℓ= 380ℓ
(70ℓ×人数)+常備ℓ+予備ℓ=目安ℓ
2人 | 3人 | 4人 | 5人 | 6人 | |
目安容量 | 310ℓ | 380ℓ | 450ℓ | 520ℓ | 590ℓ |
余裕容量 | 360ℓ | 430ℓ | 500ℓ | 570ℓ | 640ℓ |
設置スペースや搬入経路の考慮も必要です。
また、冷蔵庫無しの生活をしなくて良い様に、
購入は時間的余裕を持って、計画的に購入することをおススメします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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